ブラジル都市交通人材開発プロジェクト

昨年度に続き、ブラジル北部、北東部地域の市行政機関の交通担当者を集めて、第2回目のCEFTRU内集団研修が6月中旬に2週間の期間で行われた。 今年もいろいろな市役所の部長から課長、中には地方議員なども参加し関心の高さが見られた。
第2回目集団研修「交通工学の基礎技術研修」のアルバム
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ワールドカップ大会に盛り上がるCEFTRUの研修員と職員 |
今ブラジルではワールドカップでブラジルの試合のある日は仕事にならないので、テレビ観戦のために半日休日にしたり、または職場でテレビを用意して半日予定をキャンセルすることは普通です。 去る11日は決勝トーナメント進出を賭けたブラジル対ベルギー戦で、センターは全国レベルの研修を半日休みにして、みんなでテレビ観戦をしました。そしてみんなの応援の甲斐あってブラジルは2対0でベルギーに勝利したのでした。
実はこのベルギーに勝つまでは、ブラジルチームはブラジル国内ではあまり期待されていませんでしたが、この時点でブラジル人に期待から優勝への確信が立ち上がってきたのでした。
<ベルギーに勝った瞬間:左の写真をクリックしてください>
そしてとうとう、ブラジルが優勝!!
今年度の7月で終了となる本プロジェクトの終了時評価のために、吉川先生を団長とする調査団が5月20日から29日の9日間来訪し、ブラジル関係機関やカウンターパート側等からのアンケートをまとめたり、協議をおこなったりして本プロジェクトの成果や影響についてまとめあげました。
プロジェクト終了時評価の活動模様
アマゾン地域において強力で効果的な交通システムを計画するためには、まずはじめに交通インフラ体制と、それが地域に及ぼす環境への影響を検討されなければならない。そうして出来上がったものがアマゾン地域を国内の他の地域とつなぎ、地域の経済発展に結びついていくのである。
この考えのもとに、ブラジルと外国の専門家たちが、第1回アマゾン地域交通・環境シンポジウムに集まるのである。このシンポジウムの目的は、交通インフラ整備開発とその開発計画が意図としない環境への影響との妥当な接点を見つけることにある。この大会は、農業、観光、貿易その他の発展に繋がる有効な交通システム開発の関連分野の研究者、専門家、学生たちが集まり、それぞれの分野を統合的にまとめる歴史的なイベントとなるものである。そのために政府機関と民間組織からの代表たちの意見を民主的にまとめあげその結果として、「アマゾン地域の環境を脅かさない交通システムの開発」についての提案書を作成するものである。 (写真:シンポジウム案内パンフレット)
討議を活発にするために、このシンポジウムには、国際的に知られた講演者を揃え、アマゾン地域の国、州、地区がもつそれぞれのニーズや問題を交換しあい、地域全体共通の課題とするものでもある。これにはこの問題に関心の高い企業や民間団体が積極的に参加し、展示ブースでの企業PR及びサービスと製品のPRなども行われる。
そしてこの企画を提案したのは、交通と環境についての技術開発、問題調査と解決提案を検討する最高のセンターである、ブラジリア大学の交通人材養成センター(CEFTRU)である。
本シンポジウムのパネルディスカッション、講演、ワークショップ、ミニコースなどが行われる4日間は、ブラジルのみならず南米全体の中でも最も動植物資源が豊かで、同時に発展が著しいアマゾン地域が抱える問題への最善の対応へ貢献することを目的としている。
JICAがメインスポンサーとなって実施されるこのシンポジウム開催の意義は、地域から遠く離れた日本を含む北半球の諸国にとっても重要なものであり、特に環境問題に国際協力の焦点を絞る日本にとっても興味深いイベントである。もちろん開催地である地元の行政機関や民間企業、団体など関係者たちの期待は大きい。
(写真:イベント準備に向けたシンポジウム実施委員会の会議)
当シンポジウムは費用の基本的部分である講演者、パネリストおよび主催者の旅費、そして大きな部分の広報や資料作成などの費用はJICAが負担しているが、会場やアトラクションイベントなどは地元のパラ州政府やベレンの観光局などがそれぞれ協賛で負担している。そのためにCEFTRUのカウンターパートたちが中心になりシンポジウム開催委員会を定期的に集めてイベントの準備を進めていた。
ブラジル北部、北東部地域19の市町より20名の交通担当者を集めて、第1回目のCEFTRU内集団研修が9月24日から10月5日までの2週間の期間で行われた。 ほとんど顔を合わせたことのないいろいろな市役所の部長から課長、主任クラスの職員たちが2週間で大変な連帯関係と、協力ネットワークができたことが最大の成果ではないかと評価された。研修の内容は大学院レベルのものであったが、大好評でぜひ毎年実施し、他の職員たちも研修を受けれるように続けてほしいという要望が寄せられた。
当プロジェクトが対象とするブラジルの地域は、交通計画などの技術者が育っていない北部、東北部、西部などの市町行政機関で、この中で広大な面積を閉めるアマゾン流域は世界中から自然保護の優先度が高い地域とされ、そのために道路整備やその他の交通体制が遅れている。地域の重要な交通システムは水運と航空で、この中でも水運手段の近代化やそれに伴う環境への影響などが課題となっており、それが今回企画されたアマゾンシンポジウムの趣旨でもある。そのために地域の現状を把握する必要があると、センターのマツオ所長、スタッフのシジネイ、奥村リーダーと伊藤調整員の4人で8日間の調査を企画しでかけたのでした。
<アマゾン流域の調査レポート>
2000年7月以前から始まっていたCEFTRU第2棟施設の工事は運輸省が入れた予算が大学の他の現場にいってしまったとか、選挙に使われたとかよく事実がわからない話が飛び交いなかなか進まない状態です。
<オウロプレト世界遺産の環境問題調査>
当プロジェクトのカウンターパートたちは自分が抱えるかわいい学生たちを日本に留学や研修に行かせるためにこのプロジェクトを仕掛けたのではと思ってしまうほど、日本留学への入れ込みは熱心である。その特権にあずかることができた学生たちは大変熱心に励んでいる模様である。専門家としてブラジルにこられた名古屋工業大学の秀島先生や東海技術センター の幡野貴之さんなどが私的な面でもサポートをしているようで、大変恵まれた環境にあるようだ。
名古屋工業大学の博士課程で勉強していたAndre Soares Dantasが、4年の留学を経て学位を取得しブラジルに帰ってきた。 ミナスジェライスで土木技師となった彼はブラジリア大学のヤエコ先生のもとで交通の修士を取り、文部省奨励の留学生として日本で山本先生の下で研究をしていた。すでにニュージーランドのクライストチャーチにあるカンタベゴ大学で講師としての仕事が決まっている。
文責、写真: 伊藤玄一郎
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